「いつも感情移入しすぎる…」ドラマや映画で感情移入しやすい人の特徴

自分を変える方法

ドラマや映画などの創作物では「登場するキャラクターに感情移入をするほど作品を楽しめる」という人も多いでしょう。感情移入ができるとまるで自分がキャラクターになったかのような臨場感を味わうことができます。

私生活でも他人に感情移入しやすい人は、親身に相談に乗れたり相手の気持ちを理解できたりなどの長所が多い傾向にあります。しかし、感情移入することで必要以上に心が疲れてしまうこともあるでしょう。

今回は、感情移入しやすい人の特徴や、感情移入して疲れてしまったときの対処法などをご紹介します。性格の魅力や個性はそのままに、より生きやすい人生を歩むためにも「心のコントロール方法」を学びましょう。

人の気持ちに共感しすぎて泣くことが多い…

共感力が高い人は、人の気持ちや本音を敏感に察知します。相手からは「多く語らなくても理解してくれる」「優しくて話しやすく、一緒にいて落ちつく」と思ってもらえる可能性が高いでしょう。

しかし相手に感情移入をしすぎてしまうと「察知する必要のない感情」にまで心が触れてしまい、心を痛めたり泣いたりしてしまうことも。感受性の高さは素敵な魅力でもありますが、同時に自分の心を傷つける諸刃の剣でもあるのです。

感情移入がしやすい人は、元々の性格により感受性・想像力が強い傾向にあります。性格自体を変えることは困難であるため、考え方の癖を少し変えるだけでより生きやすい毎日を送ることができるでしょう。

感情移入しやすい人の特徴

感情移入しやすい人は、子供の頃から周りよりも多くのことを想像しているケースが多い傾向にあります。想像力が豊かで心が優しい分、普通の人が気づかないことに気づいたり、小さなことでショックを受けたりしてしまうことも。

ここでは、感情移入しやすい人の特徴として挙げられるものを5つご紹介します。優しさという個性はそのままに、不必要に心を傷つけないためにも、まずは自分の性格を客観的に見つめなおしてみましょう。

1.共感性が高い

感情移入しやすい人は共感性が高く、相手の喜怒哀楽を敏感に察知して受けとります。親しい人が喜んでいるときは自分もうれしくなり、悲しんでいるときは自分も同じように心を痛め、相手の気持ちに寄りそいます。

共感性の高さはコミュニティの中で真価を発揮しやすく、人と人をつなぐための潤滑油のような存在として活躍することも。子供や動物、お年寄りなど自分とは違う考え方を持っている相手にも深く寄りそい、多くの人に愛されやすいタイプです。

2.感受性豊か

感受性が豊かな人は相手の気持ちをすぐに察知できるため、感情移入しやすい傾向にあります。さまざまな物事の影響をよくも悪くも受けやすいタイプであり、他人からの悪意のない言葉を深読みしてショックを受けてしまうことも。

美的センスに優れている人が多く、目に映る世界からインスピレーションを受けて自分だけの世界を創造します。物事を白黒つけることが苦手で、一つの出来事にさまざまな可能性があることを無意識に理解しています。

3.外部からの刺激に弱い・傷つきやすい

感情移入しやすい人は、感受性の強さも影響して「外部からの刺激に弱いこと」が特徴です。もしも自分を傷つけてくる人がいても「この人もつらいことがあったのかもしれない」「本当は優しい人なのかもしれない」と思ってしまい、反抗や対処が苦手です。

悲しいニュースを聞いて心を痛めてしまったり、不幸な物語やネガティブなテーマの創作物で落ち込んでしまったり。優しさが原因で他人に都合よく使われてしまうこともあるでしょう。だからこそ「傷ついた人」に深く寄りそえるという長所もあります。

4.環境の変化に敏感

環境の変化に敏感であることも、感情移入しやすい人の特徴です。たとえばコミュニティの中で人間関係のトラブルが起きた場合、ほんの少しの対応の変化やよそよそしさから「何かあったな」と勘づきます。

敏感であることにより心を痛めるケースもありますが、早い段階で違和感を察知して先に手を打てることも。相手の心の動きに気づきやすいタイプだからこそ、未然にトラブルを抑止することも可能なのです。

5.心が繊細

感情移入しやすい人は心が繊細で傷つきやすく、他人が聞くと「そんなことで?」と思ってしまう些細なことでもショックを受けてしまう傾向にあります。フィクションであっても、失恋や裏切りなどのネガティブなテーマは嫌いがちです。

たとえば職場の挨拶を一度無視されただけでも「自分が何か怒らせるようなことをしたのだろうか」と悩んでしまいます。実は偶然相手が聞こえなかっただけで、次回は普通に挨拶を返してくれた場合も「もう自分への怒りは収まったのかな」と必要以上にドキドキし、勘ぐりがちです。

感情移入しすぎると起こる弊害

「感情移入しやすい」は長所でもありますが、人一倍落ち込みやすいという短所にもなります。自分と他人の精神的な境界線が曖昧になり、相手の感情を受けとりすぎることにより自分の感情まで乱れてしまうのです。

相手がポジティブな感情の場合は、自分も明るい気持ちになれるため大きな問題にはなりません。しかしネガティブな感情を受けとってしまうと、自分の生活では悲しい出来事が起きていないのに「相手の悲しい気持ち」だけを心に招きいれてしまい、落ち込んでしまいます。

また一度感情移入をすると相手に「情」を持ってしまう人が多く「この人からは離れたほうが幸せになれる」と頭ではわかっているのに離れられない、という事態に。「悲しい出来事はないのに悲しい気持ちになる」という場合は、周囲に感情移入をしすぎているサインかもしれません。

特に感情移入しやすい人は、映画やドラマを見ると気持ちが暗くなり、プライベートにも支障が出る場合があります。多くの創作物は、人の興味を引きつけるためにショッキングな出来事や大げさな演出を取り入れます。感情移入しやすい人が見ると「架空のキャラクターの心理状態」にまで寄りそってしまい、現実と非現実の区別が精神的に付かなくなってしまうのです。

感情移入しやすい人は「頭では考えすぎだと理解しているのに、心が割りきってくれない」という悩みを持つ傾向にあります。感受性や共感性の強さは、他人との関係性構築において大きな魅力です。長所を残したまま、心を平穏に保つ方法を見つけることが大切です。

感情移入しすぎてつらいときにおすすめな休息方法

感情移入のしすぎは、精神的に健康な生活に支障をきたします。怒られている人を見て自分まで怒られている気持ちになったり、SNSでネガティブな投稿を見てマイナスな気持ちを受けとってしまったり。感受性そのものを変化させることは難しいため「心を休ませる方法」を知り、定期的にメンタルをケアしていきましょう。

ここでは、感情移入しすぎてつらいときにおすすめな休息方法をご紹介します。感情移入しやすいこと自体は決して悪いことではありません。あなたの優しさを正しく活かして、自分も周りも幸福にするために、まずは心をよいコンディションに戻してあげてくださいね。

1.外部情報が少ない場所に出かける

感情移入しすぎて精神的につらくなってしまったら、外部情報が少ない場所に出かけることをおすすめします。外部の情報自体を減らせば「キャッチする情報」も減り、心を痛めるきっかけも減るでしょう。

人が少ない田舎や落ちついた場所、自然が多い場所などがおすすめです。「外部情報」は目に映るものだけではなく、音や臭いなども含まれます。そのため、家で過ごすときでもまずは音楽やアロマなどは使わない環境で試しましょう。

情報が入ってくると「考えてはいけない」と思っていても勝手に頭が受けとり、自分の意思とは裏腹に思考が始まってしまいます。風の音しかしない場所や外の景色が見えない場所、自然しかない場所など、情報をできる限り遮断して頭と心をリセットしましょう。

2.デジタルデトックスする

デジタルデトックスをすることで外部からの情報を抑え、感性や心を整えることができます。デジタルデトックスとは、スマートフォンやパソコンなどを介するインターネットから離れ、現実での出来事やコミュニケーションを尊重する取りくみを指します。

インターネットは、調べれば何でも教えてくれますし、暇つぶしにも最適です。コロナ禍で孤独を感じ、SNSを通じて心が癒されている人も多いでしょう。しかし同時に、あまりにも膨大な情報量により心を乱してしまうことも。

ときにはインターネットを手放し、情報が少ない環境で心身をリセットしましょう。スマートフォンを再び手に取るのは、心と頭が元気な状態に戻ってからでも遅くはありません。

3.アロマなどで癒されながら半身浴をする

感情移入して疲れた頭をリフレッシュさせるためには、体に癒しを与えてあげることが大切です。アロマや入浴剤などで癒されながら、ゆっくり半身浴を楽しんでみてはいかがでしょうか。

体が温まると心も安らぎ、精神的に余裕が生まれます。可能であれば、お風呂から上がってブローとスキンケアをしたら、そのままベッドで寝てしまいましょう。「お風呂でしっかり温まってぐっすり眠り、おいしいごはんを食べる」のが、心身の健康の基本です。

心がしんどくなったときは、しっかり休む時間を作ろう

今回は、感情移入しやすい人の特徴や、疲れてしまったときの対処法などをご紹介しました。

周りの人の言葉や感情に振りまわされてしまうと、自分が失敗をしたわけでもないのに落ち込んでしまいます。ときには「鈍感な人が羨ましい」と思うこともあるでしょう。しかし、感情移入のしやすさに伴う感受性・共感性の高さは、人の心を救う強さにもなります。

感情移入しやすい人ならではの優しさを上手に使って、自分にも周りにも幸福や安らぎを与えてあげられる状態を目指しましょう。マイナスな感情に振りまわされないように「情報をシャットダウンする習慣」も少しずつ身につけてくださいね。

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