「朗らか」と聞いて、どんな人を思い浮かべますか?陽気で明るい人、活気のある人、いつもニコニコ笑顔でいる人。 人それぞれあると思います。そこで、「朗らか」とはどういう意味か、その人の特徴はどんなところか、どうしたら「朗らか」な人になれるのか、解説していきます。
朗らかの意味とは?
「朗らか」の言葉の意味を調べてみると、「心にこだわりがなく、晴れ晴れと明るいさま」とあります。人に対してだけではなく、お天気や景色などにも引用されます。
朗らかの類語
「朗らか」を別の言葉で言い表すと「快活・陽気・ご機嫌」などがあり、前向きで明るい様子が伝わってきます。 周りに明るさと元気をくれそうな人をイメージしますね。
「朗らか」と「明るい」の違い
一見、同じような意味にとらえがちのこの二つの言葉。人に対して「明るい」と使うのは、「ひょうきん・ムードメーカー」など、職場や学校に必ず一人はいそうな、その場を盛り上げる人、というイメージ。 対して「朗らか」は健康的で快活な、身も心も健全でさわやかな人物像を思い浮かべます。物腰が柔らかい、周りを包み込むような、という感じ。 どちらも周りに好印象な人物ではありますが、「朗らか」は穏やかな春の木漏れ日、「明るい」は電灯、ネオンがチカチカ。ニュアンスの違いを理解していただけましたでしょうか。
朗らかの対義語
一方、「朗らか」に対して反対の意味を持つ言葉、対義語としてあげられるのが、「陰気・陰鬱」など。 「朗らか」を陽とすれば、相対するのは、陰。対義語はやはり、陰の文字が並びます。
朗らかの英語表現
「朗らか」を英単語で表現すると、「Cheerfulness」。 cheer=歓声 fulness=満ちること 直訳は意味合いが違ってきますが、この二つの言葉の意味を組み合わせると、「朗らか」と表現されることも納得ですね。
朗らかな人の特徴
朗らかな人はその場の雰囲気をやわらげ、緊張をほぐしたり、という「空気をよむ」行動が(無意識であることが大半とは思いますが)できます。 いくつか特徴がありますので、自分、もしくは周りの人で当てはまる人がいるか、顔を思い浮かべながら読んでみてください。
ポジティブな思考
朗らかな人の特徴として、周りに好印象を与え、発言もポジティブです。 仕事で行きづまったり失敗しても、くよくよするのはわずかな時間。しばらくすれば、どうすれば解決できるか、うまくいくかを考えます。 また、朗らかな人は、自分の考えを押し付けることはせず、まずは自分から動き始めます。 効率の良い仕事をしていれば、周囲は目に留め、自分のものにしようとします。そこからだんだんと広がり、大きな力になるのです。
早く環境になじめる
朗らかな人は環境が変わったり、新しいコミュニティの中でも、物腰の柔らかな雰囲気を醸し出すので、周りが自然と話しかけたり、近づいたりします。 そういう雰囲気にできるからこそ、趣味やレッスンも楽しいものとなり、自分のスキルアップへとつながっていくのです。
相手のいいところを見つける
世の中いろいろな人がいて、苦手な人の一人や二人は現れます。しかし、朗らかな人はいつも自分の心が満たされているので、受け入れられない部分は、「そういう人なんだ」とスルーすることができます。 そんな中でも、自分にはないところ、相手のいいところを見つけようとします。共通の趣味があったり、話が合うなどの自分と似た部分などがあれば、そこから話題を広げたりすることができます。 聞き上手であれば、さらに相手もどんどんと話したくなるので、その話の中で知った意外な一面など、新たに発見することもあるでしょう。
人によって対応を変えない
朗らかな人は、どんな人でも同じように明るく接することができます。先にふれたように、相手の良いところにクローズアップしているので、人によって対応が違うといったことはありません。 相手にすれば、いつ、どんな人とでも笑顔で明るく接している人は安心できますし、信頼できます。 自分にとっても、安心できる、信頼できると思ってもらえると、嬉しいし、そこから良好な関係を築いていくことも容易にできます。
内面からにじみ出る「笑顔」
朗らかな人の特徴として、これだけははずせない、最強の武器があります。それは、「笑顔」。 作り笑いでも、愛想笑いでもない、満ち足りた心からあふれ出る笑顔です。 その自然な笑顔で周囲の人も笑顔にし、その場を和ませ、そして自分もまた笑顔になるのです。
朗らかな人の性格・心理
特徴をいくつか述べたところで、朗らかな人の性格って?心理は? 朗らかな人をさらに分析してみましょう。
穏やかである
朗らかな人の心の中は、小舟がぷかぷかと浮かぶ湖の水面のように、いつも穏やか、波打つことはありません。 心理面から考えてみましょう。今日のオフィスでの出来事、仕事の成果、人と比べたり、ちょっと嫌味なことを言われたり、など、心の中でくすぶってる思いはありませんか? それら小さなことでも積み重なると、イライラしたり、言葉がきつく出てしまうことがあります。
対して、朗らかな人は、対人関係は良好で争うことはほぼありません。 ポジティブであるので、たとえ何かトラブルが起こったとしても、いつまでもくよくよ悩むこともありません。なので、心穏やかに過ごすことができるのです。
余裕がある
余裕があると聞くと何を思い浮かべますか?お金、時間などいくつかありますね。 ここでいう朗らかな人の余裕は「心の余裕」です。 忙しい朝でも、少し早く起きて、お気に入りの紅茶を飲む、読みかけの本の続きを読む。または、一目ぼれで買った少し値の張る、でも大好きなワンピースを着て、美術館へ。 朗らかな人は少しの努力、やりくりで自分を満たし、心の余裕を生み出しています。 その余裕があることが、自分にとって有益であると知っているのです。
くよくよしない
朗らかな人はくよくよ悩むことがありません。 ショックな出来事、仕事での失敗があったとしても、まったく落ち込むことがないわけではありません。気持ちの切り替えが上手なのです。 起こった出来事と自分の感情は切り離し、「ま、いっか」「失敗は次に生かそう」と前向きに気持ちをシフトしていくのです。
朗らかになれる人となれない人の違い
ここまでで、朗らかな人ってどういう人?という解説をしてきました。 あなたは朗らかな人を見る観点が変わったのではないでしょうか。 どこかあなたに似通ったところがあったのではないでしょうか。 ここからは、なぜ朗らかになれるのか、なぜ朗らかになれないのか、また続けて解説していきます。
朗らかになれる理由
朗らかな人はきっと性格のいい人なんだ、頭のいい人で要領もよくて…そう考える人も多いと思います。しかし、仕事ができるからといって、勉強ができるからといって、必ず朗らかな人とは限りませんよね。 となると、朗らかでいるということは優秀だから、成績がいいからなどといった理由だけではない、生まれ持ったものでもないということなのです。 言い換えれば、いつでも、だれでも朗らかでいることができるのです。 なぜ、朗らかでいられるのかもう少し詳しくお話しします。
三つの余裕
先ほどにも、朗らかな人には余裕がある、とお話ししました。さらに、その余裕を三つに分けてみると、「お金の余裕」「時間の余裕」「心の余裕」です。 日常忙しくバタバタと過ごしている人ほど、どれも欲しいと思うことでしょう。 「お金の余裕」はそのまま、経済的事情、欲しいものを欲しい時に買うことができる、金銭面での余裕です。 次に、「時間の余裕」ですが、こちらは、ハッとした人も多いでしょう。毎朝電車に駆け込んでいませんか?分刻みでスケジュールをこなしていませんか? 最後に「心の余裕」です。こちらは前述のとおり、自分の心が満たされている、もしくは満たす行動をすることから生まれます。
この三つの余裕ですが、三点がつながったサイクルになっていて、一つを満たすと、ほかの二つも順に満たされていくしくみになっています。 まず一つ、たとえば「時間の余裕」を作ると、自然と「お金の余裕」と「心の余裕」ができていく、というわけです。
ポジティブシンキング
ポジティブシンキングと聞くと、難しそうな、自分には縁のない言葉だと思いがちですね。 しかし、とても大切なことで、朗らかでいることには欠かせないことです。簡単な言葉で言い表すとすれば、「前向きな思考」とでもなるでしょうか。 例えば、嫌な言葉を誰かから言われたとしましょう。 その言葉を聞いた時は、いろいろな感情がうようよと動きます。驚き、怒り、悲しみ、悔しさなど。 感性が豊かな人、想像力がはたらく人は、さらに多くの感情を抱くと思います。それは人であれば誰でもあることで、悪いことではありません。
ここからが朗らかな人のポジティブシンキング、前向きな思考へと切り替えていきます。いつまでも嫌な気持ちにとらわれず、そういう日もある、そういう気持ちになる時もある、と。 そうして、次第にショックを受けた心は癒え、意識的に笑うことでまたいつもの日常を過ごしていくことができるのです。
朗らかになれない理由
朗らかになれる理由は理解していただけたでしょうか。 では、なぜ、朗らかになれないのか、その理由を知り、理解することも必要です。いくつか理由をあげてみましょう。
人と比べる
朗らかな人であっても、そうでなくても、いろいろな場面で誰かと自分を比べることは多々あると思います。 実際、学校でも職場でも「成績」や「出身校」「勤務先」、さらには「容姿」「夫・子ども」など比べる対象や事柄をあげるときりがありません。 人と比べることで自分のモチベーチョンをあげ、高めていく、目標にするのなら問題はありません。上昇志向が発端の行動なので、どんどん自分を成長させていくことができます。
しかし、人と比べて問題となるのは、自己否定してしまう場合です。 「どうせわたしは」「何でこんなことをしたのだろう」「あの人はいいよね」などと、自分はダメだとマイナスの思考でどんどん自分を悪評価していきます。これでは、朗らかな人の笑顔には遠ざかってしまいます。
「当たり前」だと思う
「○○なんだから、当たり前」、「できて当然」、などと日常過ごしていませんか? 「当たり前」だと思うことと、朗らかになれない理由、どういう関係があるんだろうと思うでしょうか。 目の前の出来事や、職場の同僚、家庭の中でも起こりうる感情ですが、そうではありません。当たり前などないのです。
その感情の裏には、「自分を認めてほしい」という欲求が隠れています。 自分に対しての評価やねぎらいを求めています。その矛先を周囲の人に求めるので、このような思考が生まれるのです。 この言葉を発したり、思ったりしたときの自分はどんな表情でしょうか。
ジャッジする
起こった問題に対して、「こうすればいいのに」「考えればわかるのに」など、人に対して評論家のように審判を下していませんか。 人はそれぞれ考えも能力も違います。それなのに自分基準で人をジャッジすることは何の意味もありません。 心のどこかで、自信のない自分がいることを認められずにいます。人を評価すること(ここでは見下す意味)で、そんな自分を肯定しようという心理がはたらいています。
朗らかな人は周りを明るくする?朗らかな人の長所
では、朗らかになることで、どういう影響を与えるのでしょう。また、自分にとってどんないいことがあるのでしょう。長所をあげてみましょう。
周りを明るくする
やはり、大きな長所は「周りを明るくする」だと思います。グループで雑談していても朗らかな人がいるだけで、話がはずんでお腹を抱えて大笑い、なんてこともあるでしょう。 また、緊張した空気が和らいだ空気に変わったり、一緒にいて楽しい、いないとさみしい、なんて思われる場面も多々あるでしょう。 朗らかな人がその場にいるだけで、自分が意識しなくとも周囲の人が、楽しくなる、明るくなるというのは大きな長所だと言えます。
周りからサポートされる
朗らかといえど、万能な人間ではありません。失敗や、ミス、苦手なこともあります。しかし、朗らかな人は周りの人のサポートが入ります。 たとえば、発注の数を間違った!さあどうしよう!となっても、その失敗をひどく叱られたり悪口を言われたりしません。周りの人がサポートしてくれるのです。 もちろん、朗らかな人も自分にできる精一杯の対応をします。 そこで、自分一人では成し得ないと、周りの人に感謝の念を抱きます。そしてまた、自分もサポートする側にまわろう、と、自らも逆の立場で支えたりするのです。
そもそもは、朗らかな人が発端となっていて、そこから良い気の循環が始まり、また自分に返ってきます。誰にでも、得意・不得意があり、成功・失敗があるのです。 朗らかな人はそれを自分で理解しています。それをサポートしてもらえるのは、そういう自分を隠すことなく、自然でいるからこそなのです。
安定した感情
朗らかな人は周りの環境や出来事に動じることなく、常に一定の感情でいられます。自分の中で、自分のいろいろな面を認め、理解しているので、情緒の安定が保たれているのです。 ですから、どんな時に接しても、変わらない対応ができます。周りの人も安心して話していられ、そして自分も明るく、優しく接してもらえると嬉しくなりますね。
朗らかな女性はモテる?
朗らかな人を違う観点から見てみましょう。恋愛関係において、または、初対面や異性として意識するという場面で、朗らかな女性はモテるのでしょうか。 恋愛関係で理想とするのは、どういう要素を持ち合わせた人を思いうかべますか? ここでは女性とあるので、どんな女性かを想像してみましょう。 一緒にいて楽しい、安心する、話題が豊富、明るい、優しい…など、いろいろあることと思います。 やはり、どれをとっても、朗らかな人に共通していることに気づきませんか?
男性は力もあり、強いので、弱い女性を守ろうとします。レディーファーストや、車道側を歩く、重い荷物を持つなどですね。 結婚すれば男性が女性と子どもを養うといった家族形態はまだまだ一般的でしょう。そんな頑張る男性は女性に安らぎ、安心を求めます。 嬉しい、楽しいだけでなく、さみしい、悲しい気持ちも丸ごと包み込んでもらえるような女性を理想としているのです。 朗らかな女性がモテる理由はそこにあると考えることができそうですね。
朗らかな人になるには?その方法
朗らかな人はとても魅力的で、自分もそうなりたい!と心に強く思ったことでしょう。では、朗らかな人になるには、どうしたらいいのでしょうか。自分にできそうだと思ったことはぜひ参考にしてみてください。
感謝してみる
「感謝」と言っても、誰に?何に?疑問に思ったでしょうか。感謝する出来事はあなたの目の前に数えきれないほど無数にあります。 たとえば、水道の蛇口から水が出ること。災害を経験した方にとっては痛切にありがたさを感じることでしょう。 経験してみないとわからない感謝もありますが、日常当たり前に使えるのはなぜだろうと想像してみてください。
レバーをひょいと上げれば水が出ます。これは水道機器メーカーさんのお仕事あってこそ。 そしてその水は上下水道が整備された町であれば、浄水して、安心して使える水を供給している浄水場があります。 あとは、水を運ぶ水道管の整備など、わたしたちが安心な水を使えることは無数の人々の尽力があってこそなのです。 そういうふうに、わたしたちの暮らしを見渡してみると、無数の感謝であふれています。まずは一つずつでも感謝してみましょう。ありがたみで心が温かくなってきませんか?
自分をほめる・認める
自分が生きていること、日常を問題なく過ごしていることに注目してみましょう。 学校に会社に行くのは当たり前ではありません。健康な身体があるからこそ、自分の頑張りがあるからこそ、日々過ごしているのです。
まずは自分をほめてみましょう。 どんな小さく、ささいなことでもいいのです。「帰ってすぐに自分の靴をそろえた」「決めた時間に就寝できた」など、当たり前と思えることもほめてみましょう。 そこから少しづつ承認欲求が満たされていき、その先、自分で自分のことを認められるようになります。 「ほめる」のは周囲の人からしてもらうものと考えがちですが、自分のことをほめるのは自分が一番効果があり、自分の成長につながります。 自分を認めることができ、受け入れることができて、初めて、人にも優しく接することができるのです。
新しいことに挑戦してみる
やってみたいこと、挑戦してみたいこと、誰しも一つや二つあることでしょう。 「死ぬ前に後悔するのは、失敗よりもやりたいことをやらなかったこと」を趣旨とする偉人の名言も数多くあります。 勇気をもって挑戦し、たとえ、失敗に終わっても、また次の挑戦ができます。失敗も経験の一つです。 また、挑戦することで、勇気を出してみることで、「自分にもできた」とOKを出す、結果よりも、それまでの工程が大切なのです。
初めの一歩はとてつもなく大きな不安がつきまといますが、えいっと勇気を出して飛び越えて振り向くと、そうたいしたことでもなかったりするもの。 そういう経験を重ねていくうちに、自分と向き合う機会も増えます。もうその時には誰もがうらやむ朗らかな人になっているでしょう。
あなたが朗らかな人になるためのスタートです
朗らかな人にあこがれ、自分を変えたいと思う心、それだけでも十分に立派なことだと思います。現代社会はどんどん変化し、あなたのように自分を見つめる機会が欲しいと、心理学はじめ自己啓発のマーケティングは広がりを見せています。 こうやって、自己啓発に目覚めたことは必然で、もうすでにあなたはスタートに立っています。恐れることなく、小さなことでもいいので、理想の朗らかな人になるために、自分のできることから始めてみましょう。
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